お金・大切な情報

親の保険、何を確認する?種類・受取人・証券のありか

この記事のポイント

  • まず「会社名・種類・証券の場所」を一覧に。証券番号や保険料の額は書かなくてよい
  • 死亡保険金の受取人が誰かを必ず確認。変更は契約者本人しかできず、判断力が下がるとできなくなる
  • 契約が分からなくなったら、生命保険協会の「生命保険契約照会制度」で有無を調べられる

親がどんな保険に入っているか、家族が把握していないと、もしものときに保険金を請求し損ねたり、いらない保険料を払い続けたりします。まずやることは、金額の中身を調べることではなく、「会社名・種類・証券の場所」を一覧にすること。見直しが必要かどうかは、そのあと本人と考えます。

まず確認する4種類

  • 生命保険(死亡保険):会社名、証券の保管場所、受取人が誰か
  • 医療保険・がん保険:会社名、入院や手術で給付が出るか
  • 火災保険・地震保険(実家):会社名、補償の対象、満期の時期
  • その他:個人年金保険、共済(県民共済・こくみん共済など)、勤務先の団体保険、クレジットカード付帯の保険

分かったことは「親の情報整理シート」のお金欄に書きます。証券番号や保険料の額は書かなくてよく、会社名と保管場所が分かれば十分です。

「受取人が誰か」を必ず確認する

死亡保険金は、指定された受取人がそのまま受け取ります。

  • 受取人がすでに亡くなっている離婚した元配偶者のまま、などになっていないか
  • 受取人の変更は契約者本人しかできない

保険料の引き落としを、通帳で確認する

毎月・毎年の保険料の引き落としから、家族が知らなかった保険が見つかることがあります。逆に、保障が今の暮らしに合っていない保険を払い続けているケースもあります。通帳の確認方法は「親の通帳は何を確認する?」もあわせてどうぞ。

もしものとき ― 保険金の請求

入院・手術の給付金は、退院後に請求します。請求の時効は原則3年です。

契約が分からなくなったら ― 生命保険契約照会制度

親が亡くなった、または認知判断能力が低下した(医師の診断が必要)場合、生命保険協会の「生命保険契約照会制度」で、協会に加盟する生命保険会社との契約の有無をまとめて調べられます。

  • 利用料:対象者1名につき、WEB申請6,000円・書面申請7,000円(2026年4月時点)
  • 分かるのは「契約の有無」まで。金額や内容は、各社に個別に問い合わせる
  • 料金や運用は変わることがあるので、生命保険協会の案内で最新を確認する

見直しを考えるなら(本人と一緒に)

  • 保障が今の暮らしに合っているか(子が独立したあとは、大きな死亡保障が不要になることも)
  • 保険料の負担が家計を圧迫していないか
  • 見直しは契約者本人の意思で。保険会社の担当者やファイナンシャルプランナーに相談する

ここまでの要点

  • 確認するのは「会社名・種類・証券の場所」。金額や証券番号は不要
  • 生命保険は受取人が誰かを必ず見る。変更は本人のみ、元気なうちに
  • 通帳の引き落としから、知らない保険・不要な保険が見つかる
  • 契約が分からなくなったら、生命保険契約照会制度で有無を調べられる

よくある失敗

  • 証券番号や金額を写すことに時間をかける:まずは会社名と保管場所だけ
  • 受取人を確認しない:元配偶者や故人のままで、もめる・課税が変わる
  • 入っている保険を家族が知らない:もしものとき請求されず、時効になる
  • 子どもが勝手に解約・見直しを進める:契約は本人の意思で

この記事のまとめ

  • 親の保険は「会社名・種類・証券の場所」を一覧にするところから
  • 死亡保険の受取人を確認し、必要なら元気なうちに本人が変更する
  • 通帳の引き落としを見れば、知らない保険・不要な保険に気づける
  • もしものときは会社ごとに請求(時効3年)。分からなければ照会制度
  • 保険の見直しは、契約者本人と一緒に、専門家に相談しながら

この記事の内容を、手を動かして整理できます。

情報整理シートのお金欄にまとめる

よくある質問

親の保険、何から確認すればいいですか?
「どの会社の」「どんな種類の(死亡・医療・火災など)」保険に入っているか、そして「証券がどこにあるか」の3つです。保険料の額や証券番号は、この段階では不要です。生命保険は受取人が誰かもあわせて確認します。
保険証券が見つかりません。
会社名さえ分かれば、契約者本人(または本人の委任状がある家族)が保険会社に連絡して契約内容を確認できます。会社名も分からないときは、通帳の保険料の引き落とし履歴、郵便物(契約内容のお知らせ、控除証明書)が手がかりです。親が亡くなった・認知判断能力が低下した場合は、後述の照会制度が使えます。
死亡保険金は、遺産分割の対象になりますか?
受取人が指定されている死亡保険金は、原則としてその受取人固有の財産で、遺産分割の対象にはなりません(指定された人がそのまま受け取ります)。ただし相続税の計算では「みなし相続財産」として扱われ、非課税枠(500万円×法定相続人の数)を超える分は課税対象です。税金の種類は契約者・被保険者・受取人の関係で変わるため、税理士に確認してください。
入院給付金の請求に、期限はありますか?
保険金・給付金の請求権は、原則として支払事由が生じた日の翌日から3年で時効になります。落ち着いてからの手続きでも間に合うことが多いですが、忘れないうちに、加入している会社の一覧をもとに順に請求します。
親がどこの保険に入っているか、まったく分かりません。
親が亡くなった、または認知判断能力が低下した(医師の診断が必要)場合は、生命保険協会の「生命保険契約照会制度」で、協会加盟の生命保険会社との契約の有無をまとめて調べられます。利用料は対象者1名につきWEB申請6,000円・書面申請7,000円(2026年4月時点)。分かるのは「契約の有無」までで、金額や内容は各社に個別に問い合わせます。

参考にした情報

  • 生命保険契約照会制度 (生命保険協会)
  • 死亡保険金を受け取ったとき(No.1750) (国税庁)
  • 生命保険の契約先がわからない時(生命保険契約照会制度) (政府広報オンライン)